日本人の美学
 民家村正面ゲートということだからでしょうけれど、
蕎麦屋のまわりは、毎朝出勤すると、既にいつも綺麗に清掃されています。
 それは多分にA型管理人さんの潔癖な性分のお蔭でして、
朝の一時、仕込みで忙しい私には、非常に有り難く思っています。
 とにかく この時期の落ち葉は凄いですから。 

 所が、いつぞやは少し様子が違っていました。
 聞く所によれば「せっかくの紅葉が今朝来たらこの通り
散ってましてね。それも見ようではとても綺麗なんで、
そのまんまに(掃かずに)しておきました。この様子も
みなさんに楽しんで貰うのも良いかと思って・・・」

 「それは良いですね」と、早速、私も賛成しました。
 と言うのも、これこそがまさに「お・も・て・な・し」の
心だと思ったからです。そう言えば岡倉天心の
『茶の本』の中に、似たような話がありました。

 子の紹安が露地を掃除し水をまくのを見ていた利休は
「まだまだ充分でない」と言い、さんざんに苦労した
挙げ句のこととて、言われた紹安はこれ以上どうして良いか分からず、
途方に暮れていると、「良いか、こうするのだ」と立木を揺すって、
木の葉の錦をわざとまき散らしてみせたんだそうです。

 これこそ日本人の美学が感じられる
お話ではないでしょうか。日本人の私達の中にも
そんな利休以来のDNAが流れているのかもしれませんね。
 
そう言えば、蕎麦屋の終わりかけに来た青年が
出て来た蕎麦を見て「写真を撮らしてもらっても
良いですか?」と聞きましたので、「いいけど・・・」と答えました。
 「その代わり、ブログでうちの店を紹介して呉れるのなら、
序でに『年越し蕎麦』はやらないと、書いといて!」
それを聞いて彼は冗談かと笑ってました。
それとも「変わった親父だ」と、思ってたかもしれません。
 
 でも本気なんです。毎年申し上げることですが、
蕎麦屋のくせに、大変申し訳ないことながら、
公園が休みに入るから『年越し蕎麦』はしておりません。
 あしからずご了承下さい。今年の営業は
12月23日までです。その代わりお正月は二日から始めます。
どうぞよろしくお願い致します。
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by sobaya-mokuami | 2013-12-06 22:39
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