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数日前、古い友人から電話があって、コンサートのお誘いを受け、
昨日は久しぶりに市の文化会館へ行ってきました。グリークラブの発表会が あったからです。ご承知の通り、グリークラブは、男声合唱団でして、 大体熟年の暇持ちのおじさん達が集うことになっています。多分・・・ 中学生の頃から合唱部にいた友人も、少し前までは会員でした。 但し、会員だった頃には、「お前は仕事で忙しいだろうから」との配慮からか、 お誘いを受けることなどは、ついぞありませんでした。 ところで、演し物は、ご存知中島みゆきのソング集、日本民謡、 それに多田武彦とかいう人の作曲による男性合唱組曲でした。他にも みやま市から女性合唱団『せたか』も、賛助出演してくれておりました。 立秋は過ぎたとはいえ、まだ残暑厳しいこの時期、果たして日中、人は 来るのかと思ってましたが、見渡したところ、大方の席は埋まっておりました。 わが町のことを「文化果つる所」だとか、「斜陽都市の代表」みたいに 言ってますけれど、どうしてどうして、こうして面では案に相違して まだまだの余力は残っているみたいです。私も、久しぶりに上質の文化に 触れた感じにはなりました。「こうしたのも、まんざら悪くはないね」でした。 ことにお年寄り向けのメニューとして、「中島みゆき」ってところが 泣かせるじゃありませんか。もっとも、一番のターゲットは、私達よりは ほぼ十年若い「団塊の世代」ってとこでしょうけれど、狙いとしては良い。 まあ、それだけ低レベルの客層に合わせたってことかな? 終了後、いささか覚束ない足取りの友人を送って、駅まで付き合い、 ついでに、最近私が発見したブック&カフエ『TARAMU』という所へ ご案内しました。 というのも、彼は、読書好きの多い友人知人の中でもダントツの読書家なので、 ぜひとも紹介したかったニュースタイルの本屋さんだったからです。 で、どういう本がそこにおいてあるかと言えば、ごくごく小さな店だから、 展示してある本の数は限られています。けれど、それだけにその選択眼が 良いんですね。 セレクトする視点がとてもユニーク。斜に構えたと言うか、娘夫婦が、 ささやかな部数で今刊行してる雑誌『PERMANENT』も、実はそうなんですが、 今までとはすこし違ったアングルからこの社会をとらえ、問題点を指摘し、 その回答をだすに至らないまでも、何かしらみんなに考えさせてしまう、 というところがある姿勢なんです。若い人たちのそういうところが、 あんがい気に入っているというか、連中に学びたいと思ってるところです。 今回は、正確な題名は忘れたけれども、とにかく「小さなお店でも、 商店街とか、世の中の何かとかは、確実に変えることが出来る」という、 そんな主張をした、世間一般の常識とはまったく逆の発想を 実践している人の本とかがあって、面白く思いました。 シャッター通りと化した商店街で、意気消沈しっぱなしの おじさん・オバさん達に聞かせてあげたい話でしょ? だって、この店自体が、ひとっこ一人通らない裏通りの一角にあって、 それでもなお、特に若い人たちにはちょっとした評判と、 ある種のセンセーションを巻き起こしていますから、ね。 世の中ちゃんと見極めて、それなりの手を打って行けば、なんとか変わりそうです。 イヤ、世の中は変わります。確実に変わります。そう思うと、なんだか 明るい気持ちになってきました。勇気が出て来ました。 そこで私達老人二人も「じゃねえ!」と言って、元気に店頭で別れました。なには ともあれ、まずは「お達者で!」
by sobaya-mokuami
| 2017-08-28 21:47
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