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今日は記念日
 今日は、平成29年10月10日です。私達夫婦にとって、
記念すべき特別の日になっています。というのは、15年前の
まさに今日、和水町肥後民家村で、蕎麦屋を始めたからでした。
 つまり、肥後民家村での蕎麦屋木阿彌のお店は、今年六月末で
一応閉店という形になってますので、正確に申せば、通算14年と8ヶ月間という
長きに亘っての営業期間だったという勘定になります。

 そのことを知ってか、知らずか、このところ色々な蕎麦屋の
お客様だった方が入れ替わり立ち代わり、私どもの自宅へ
遊びに訪ねて来て下さいます。
 中にはわざわざ山鹿からご本を一抱えご持参頂いた方や、
或は姉妹ご家族でいらっしゃって「そば打ち体験」をされた方、
あるいはまた「大牟田に来たから、序でに」という方なども。
 皆さん、一様に心配して下さってるみたいです。「元気にしてた?」
「落ち込んでない?」
  
 七月以来(三ヶ月あまりの)暫くの間は、自分たちの引っ越しと片付けと、
それにガタの来た自宅改修の造作などで、職人さんの出入りがあって、
慌ただしくしていた時期がありました。
 でも、それもひとまずは落ちつきました。(そうなってくると、
半ば、逼塞状態にある年寄り夫婦には)訪ねて来て下さった方との
久々のお喋りは、実に楽しく、またおおいに刺激にもなったのでした。
 まさに「元気を頂いた」心地でした。
 
 こんなこと言っても、今更どうにもなりはしないのだけど、
15年前の今日、(繰り返しになりますが)蕎麦屋は
意気揚々と開業したのでした。しかし15年間なんて、
本当にあっと言う間でしたね。だからなのか、気持ちは
当時も今もまったくと言っていい程、変わりません。
 開店当初からの私達の信条と言うか、行動指針と言うか、
こうしてお店をたたんでしまった今になっても、
依然としてなんら変わる所はないのです。

 それは・・・「我儘」は埒外としても、一事が万事を
せめて「我が・まま」に、つまり「我が信じるまま」に、
「我が心の赴くままに」やって行こうということなのであります。
 自由に、奔放に、大胆に、且つ濃やかな気配りのもとに・・・

 今日、近くのスーパーに買い物に行くカミさんに同行して行ったついでに
本コーナーに立ち寄り、そういう記念日だからと、つい買ってしまったのが
『自分らしくはたらく手帳』(前田康二郎)という題名の本でした。
 それには「フランス式 毎日が面白くなる」という副題がついておりました。
 本当は『サイエンス全史』というヤツも買いたかったのですが、もはや
しがない浪浪の身となってしまった今では、上下二册に分かれた、
分厚く高価な本などは、おいそれとは手が出ません。やーめた!でした。

 で、ともかくも乏しい私のお小遣いの中から、やっとこさ買い求めた本の
始めの方の頁に書いてあったのが、「生き方の中にはたらき方がある」という
素晴らしい言葉でした。「これだよ、これ、これ」と、思いました。

 生きる為に、或は食う為に働くというのが、普通の考え方かもしれません。
 もちろん私だって、正直、食う為に働いてる部分はあります。ありました。でも、
そればっかし、ではありませんでした。それだと「つまらない」からです。
 だから本当は、そうではないのです。そうではなくて、うーん、
なんと言えば良いのか、仕事は、「楽しくやりたい」のです。
 だから、少なくとも、生きる為の主たる目的にはしたくない。

 だとしたら、本の言葉は、まさに私達の生き方そのもの、考え方そのもの、
今までのはたらき方そのものじゃありませんか。
 食うために稼ぐのではなく、(むろんそれも多少はあるけれど、
そればかりではなく)、人生を楽しむ為に、はたらく・・・
蕎麦屋稼業がそうであったように・・・
 そう考えたら、今日がまた、その本のお蔭で新たな一歩を
踏み出してゆけるような、そんな気がして参りました。
 「よーし、やるぞ」の心境かな?
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by sobaya-mokuami | 2017-10-10 14:47